緑の中で花咲く笑顔 福岡市植物園で撮る結婚の思い出写真が話題
緑に囲まれた「ボタニカルウェディング」風の写真を植物園で――。結婚の思い出になる写真を福岡市植物園(福岡市中央区)で撮影するカップルが増えています。色とりどりの花々、やさしい緑の木々が、海外で撮ったかのような雰囲気を演出してくれると好評なのだそうです。
なぜボタニカルウェディング?
ボタニカルウェディングとは、会場に樹木や果実、ハーブなど多くの植物を配した結婚式や披露宴を指します。桜坂ウェディンググサロン(福岡市中央区桜坂)のウェディングプランナー・堤章悟さんは「ナチュラル志向、オーガニック志向の人が増え、植物を用いた演出へのニーズも高まっています」と話します。
結婚式を挙げるカップルは減少傾向にありますが、堤さんは「記念の写真は撮りたいという方々はいます。『できれば海外のような雰囲気で』『リゾート感のある写真を』と望む声もあります」と説明します。そんな要望から、花や木がいっぱいの福岡市植物園が注目されているようです。
2640種・19万本の植物
園内には約2640種19万本の植物が植えられており、温室の花、木々に囲まれた小道や花壇など、「映える」スポットが数多くあります。2017年度に41組だった撮影件数は、2018年度には80組に倍増。2019年度はすでに50組に迫り、昨年度を超える勢いです。福岡市植物園の藤田哲章・運営係長は「プロのカメラマンからも、様々な植物が一か所に集まっているから便利だという声を聞きます。口コミで広がっているみたいです」と話しています。
プロのカメラマンが仕事として撮影する場合は、入園料のほかに料金が必要になるそうです。婚礼の前撮り写真や広告用の写真、映画・CMの撮影など、カメラマン1人につき1500円~6000円です。
写真展も開催
園内の温室ギャラリーでは9月29日まで、桜坂ウェディングサロンが撮影した写真が15枚ほど飾られています。
花や木に囲まれ、幸せそうに見つめ合うカップルの写真を見ていると、こちらもほっこりした気持ちになります。