ふるさとの味を思い出して 糸島野菜の店「美味伊都」が醤油と味噌のサブスクを開始

記事 INDEX

  • 東京でも満たせないニーズ
  • 使い切りサイズで毎月お届け
  • 実家からの宅配便のように

 昔から慣れ親しんだ醤油(しょうゆ)や味噌(みそ)を口にしたい――。故郷から離れて暮らす人なら、ときどき思うことがあるのでは。そんな願いをかなえるサブスクリプションサービスが始まりました。福岡県糸島市産の野菜専門店「美味伊都(うまいと)」(福岡市)による「フクオカラバー」で、福岡県民が愛する甘い醤油と麦味噌、こだわり野菜をセットにして自宅に毎月届けます。

あわせて読みたい糸島の『旬』が届く 渡辺通の青果店「美味伊都」が野菜のデリバリーを開始

東京でも満たせないニーズ


福岡市中央区渡辺通にある「美味伊都」

 「美味伊都」は、前川健太さんが代表取締役を務める「FRESA」が今年2月にオープン。白菜やトマト、ナスなど糸島から直送された新鮮な野菜を中心に販売しています。フードロスをなくすため、併設のキッチンで調理した総菜や弁当も店頭に並べ、宅配も行っています。


店内で「フクオカラバー」への思いを語る前川さん

 前川さんは以前から、定期的に野菜を宅配するサービスを検討していたそうです。ただ、野菜だけでは競合サービスが多く、差別化も難しいと悩んでいました。

 そんな時、首都圏で生活する知人たちから「甘い醤油が恋しい」「麦味噌の味が懐かしい」といった声を聞きました。「何でもそろうはずの東京でも、満たせていないニーズがある」と気づき、ふるさとの味を届けるサブスクを始めることにしました。


advertisement

使い切りサイズで毎月お届け


醤油と味噌は使い切りに適した量で(写真の味噌は1キロ)

 毎月届けるのは、明治30年(1897年)から続く老舗で店頭にも置いている「北伊醤油」(糸島市)の醤油(150ミリ・リットル)と無添加の麦味噌(500グラム)です。フードロスを考慮し、1人暮らしでも使い切れるサイズにしました。

 これに糸島産の卵や米、「旬」の野菜の詰め合わせをセットにして発送。野菜の量に応じて、「S」(税込み3980円)、「M」(4980円)、「L」(5980円)の3種類から選べます。定期便の特典として、福岡県外では手に入りにくいお菓子や麺類などを"おまけ"に付ける試みも行っています。

実家からの宅配便のように


「フクオカラバー」のトップページ

 11月22日にサービスを始めたばかりですが、すでに「関西に住む母に送りたい」といった注文が入っているといいます。前川さんは「福岡の親が都会で暮らす子どものために送る、そんな商品になればいいなと思います。コロナ禍で移動がなにかと制限されますが、遠く離れていても福岡の味を思い出してほしいです」と話しています。


advertisement

この記事をシェアする