大賞に「大濠テラス」 3年ぶりに開催された福岡市都市景観賞の受賞作きまる
記事 INDEX
- 応募225件の中から選考
- "有終"のイムズ懸垂幕も
- 美しく風格あるまちに!
福岡市は、まちの魅力を創出している建築や広告を表彰する「第29回福岡市都市景観賞」の受賞作品を発表しました。大賞には大濠公園(中央区)の休憩施設「大濠テラス~八女茶と日本庭園と。~」が輝きました。
応募225件の中から選考
福岡市都市景観賞は1987年にスタート。近年は隔年開催となり、新型コロナウイルスの感染拡大で2020年度が中止となったため、今回は3年ぶりの実施となりました。大学教授やNPO代表らによる選考委員が、225件の応募から受賞作を決定しました。
大賞の「大濠テラス」は、お茶がテーマの和カフェを中心とする木造2階建て施設。公園のたたずまいに木造建築を調和させ、気軽に立ち寄れる空間をつくりだすとともに、公園南エリアの魅力向上にも寄与していることが選出のポイントになりました。
ランドスケープ部門賞は、2019年に再整備された「県営天神中央公園 西中洲エリア」が受賞。一体的で開放感のある洗練された水辺空間の再生が評価されました。
"有終"のイムズ懸垂幕も
広告部門賞は、32年間の歴史に幕をおろした商業施設「イムズ」の壁面に掲げられた「おしまイムズ THE LAST SHOW 懸垂幕」が獲得。文化の発信拠点としても天神地区をリードし、昨年夏に閉店した施設からの"最後のメッセージ"になりました。
市民の投票で決める市民賞は、「梅香る町のランドマークとなる壁画制作」に。市立梅林中学校(城南区)のPTA有志や美術部の生徒らが、福岡外環状道路沿いに描いた縦5メートル、横14メートルの巨大な壁画です。「地域のつながりを感じ、共創・共生の文化を生み出している」と講評されました。
このほか、建築部門賞に「九州産業大学 大楠アリーナ 2020」を選出。また、建築の魅力を社会に広める活動を行っている「NPO法人 福岡建築ファウンデーション」に活動部門賞が贈られました。
美しく風格あるまちに!
表彰式は1月13日、福岡市科学館(中央区)に関係者が集まって行われました。受賞作の写真パネルが、1月31日まで福岡市役所ロビーに、2月1~8日には六本松蔦屋書店(同)に展示される予定です。
福岡市都市景観賞の公式サイト「トットコ」でも作品の情報を紹介しています。
福岡市都市景観室の担当者は「若い世代に向けた情報発信を行って景観賞の認知度を高めていき、美しく風格あるまちづくりにつなげたいです」と話しています。