マインクラフトに「福岡ワールド」 魅力発信へ!福岡県が初企画
記事 INDEX
- 県内4地域の街並み
- 地元愛あふれる作品
- 本物を見に来てね!
仮想空間に建物や街をつくることができるゲーム「マインクラフト(マイクラ)」で、福岡県内の名所を再現した街並みが2月10~19日に限定公開されます。登場する建物は、移住に関心をもってもらおうと福岡県が企画したコンテストの応募作品。11日13時からはYouTubeのライブ配信があり、ゲームを持っていない人も楽しめます。
県内4地域の街並み
マイクラは、立方体のブロックを組み合わせ、建物や街をつくれるゲームソフト。パソコンやスマートフォンのほか、家庭用ゲーム機で遊べます。発想力を伸ばす効果があるとされ、子どものプログラミング学習の教材にも使われているそうです。
期間限定で現れるのは「福岡ワールド」。ゲーム内に、福岡、北九州、筑豊、筑後の4エリアの街並みが広がります。マイクラのサーバー内でイベント名を検索し、自分の分身となるアバターを操って、街なかを散策したり、建物に入ったりできます。
地元愛あふれる作品
嘉穂劇場(飯塚市)や小倉城(北九州市)、九州国立博物館(太宰府市)など、福岡ワールドに出現する建物は、福岡県が移住・定住の促進につなげようと昨年行った「マインクラフトコンテスト」の応募作品の一部です。
コンテストは、県内各地の特徴的な建物などを再現する「課題部門」など3部門で8~10月に募集。全国から130点が寄せられ、再現度や精巧さなどが評価された12作品が賞を受けました。
2月3日には県庁で表彰式が行われました。課題部門で最優秀賞に輝いたのは、飯塚市の小中学生を中心に構成したチーム「VERYBASE IIZUKA」です。
地元の嘉穂劇場の再現に挑んだメンバーは、図面や写真なども参考にしたといい、マス席の座布団やふすまの模様など内装まで細かく表現しました。中学2年の山口惇貴君は「多くの人に嘉穂劇場のことを知ってほしい」と喜びを語りました。
本物を見に来てね!
今回の企画を考案したのは、マイクラ愛好者でもある県政策支援課の園田誠一郎さん。柳川市から出向している園田さんは2021年、同僚らと休日にマイクラで西鉄柳川駅を制作しました。その出来栄えに「本物を見に行きたくなった」と盛り上がる同僚の様子を見て、「ゲームを通じて福岡の魅力を広められるのでは」と可能性を感じたそうです。
県の新規事業に応募した園田さんのアイデアは、移住・定住の促進、地域と多様な関わりを持つ「関係人口」の創出につながる――として、採用が決まりました。応募作の半数近くは小中学生によるものだったといいます。園田さんは「福岡に興味をもってくれる若い世代が増えればうれしい」と話しています。
表彰式に出席した服部誠太郎知事は「県として初めての試み。クオリティーが高いものばかりで、多くの人に福岡の魅力が伝わっていくと思う」と期待を示しました。