森の中で、森のことを考える 糸島市にあるカフェ「緑の詩」
SNSで一気に注目
カフェを訪れた人が写真をSNSに投稿すると存在が知られるようになり、人気に火がついた。国内だけでなく、韓国や中国など海外からの来訪者も多いという。台湾からの観光客に「ここは台湾でも有名ですよ」と教えられ、驚いたこともあるそうだ。
「ちょっと意図したものとは違う方向に進んでしまいましたね」とほほ笑む大串さん。森の随所に説明板を設置したり、パンフレットを用意したりして、森の現状と問題、海と山のつながりなどを知ってもらおうと取り組んでいる。
「みなさんが心地よさを求め、森の中に自分の居場所を見つけようと訪ねて来てくれる。日常から離れた”森の空間”でゆっくりしてほしい」と前田さん。カフェが開く11時に到着した客が閉店の15時になっても戻らず、気持ちよさそうにうたた寝していたこともあるそうだ。
夏には2~3時間待ちになる日もあるという。「ごめんなさいね。時間の制限はないのよ」と話し好きの前田さんがニコニコ顔で説明する。
佐賀県武雄市の大学生・山田怜奈さん(20)もSNSを見て友人3人と訪れた。「思っていた以上の規模でびっくり。写真もみんなで100枚は撮ったんじゃないかな。ほかの友達にもぜひ教えてあげたいです」と満足そうに話した。
ツリーデッキは、ずっと同じ場所に設置していると土台となる樹木が傷むため、5年をめどにデッキを解体し、別の木に移して組み直すそうだ。