タモリ先輩ゆかりの品で筑紫丘高の生徒を応援!オークション開催
記事 INDEX
- 「幻」のトロフィー
- 母校への恩返しを
- 「寄付道」シャツも
福岡県立筑紫丘高校(福岡市南区)に通う後輩たちの役に立ててもらおうと、同校同窓会は11月11日13時から、卒業生でタレントのタモリ(森田一義)さん(78)ゆかりのトロフィーのオークションを開催します。入札は18日22時まで。落札金は、在校生の奨学援助や学習環境の整備に充てられます。
「幻」のトロフィー
オークションに出品されるのは、タモリさんが名誉会長を務めたヨットレース「タモリカップ」の東北開催に向けて用意されたトロフィーです。
タモリカップは、若者らにもっとヨットを楽しんでもらおうと、2009年に静岡県沼津市でスタート。13年以降、福岡、横浜、富山でも開かれ、開催地ごとにトロフィーが作られました。
東北開催は15年に計画され、5個目のトロフィーが用意されましたが中止となり、19年に再び企画されたものの実現に至りませんでした。その後、タモリカップ全体が閉幕を迎え、東北用のトロフィーは誰の手にも渡ることなく、「幻」の存在になっていたそうです。
母校への恩返しを
「トロフィーが1個、あるんだよね」
毎年11月に行う筑紫丘高の首都圏同窓会を前に、数人の同窓生が集まった席で、タモリさんがポツリと明かしたのが、そのトロフィーの存在でした。
タモリさんは、同窓会が設立した「奨学財団」の理事長に就任。「高校時代に熱中した『ブラスバンド』と『地学』が、今の仕事の『音楽番組』と『街歩き番組』につながっている。自分は筑紫丘高校に育ててもらった」と、恩返しへの思いを抱いていたそうです。
「後輩たちに役立つよう、トロフィーのオークションが企画できないかな」
この提案を受け、首都圏同窓会の実行委員長、日野昌暢さん(48)らが奔走し、今回の企画を実現させました。日野さんは「東北ではかないませんでしたが、オークションという“レース”を、多くの方に楽しんでもらえたらうれしい」と期待しています。
トロフィーは真鍮(しんちゅう)製で、金箔(きんぱく)が施されています。高さは67センチ、重さは7~8キロとのこと。タモリさんと同じ1963年卒の彫刻家、望月菊磨(きくま)さん(78)が制作したもので、公開された動画では「人の輪がつながって希望の光に」というコンセプトなどを紹介。タモリさんは「これが一番いい出来」と評しています。
オークション参加権(500円)を購入すると、タモリさんのお礼のショートムービーが見られます。落札者はトロフィー台座の優勝者プレートに名前を印字してもらえるとのこと。詳細はクラウドファンディング「うぶごえ」のページで紹介しています。
「寄付道」シャツも
同窓会ではほかにも、タモリさんゆかりの品を販売し、収益を後輩の支援に充てるプロジェクトに取り組んでいます。
ウェブサイト「チッコーセイ!売店」で、タモリさんが同窓会の集まりで提唱した「寄付道」ということばを冠したシャツなどを販売。100個限定で発売したトートバッグは2日間で売り切れるなど、好評だそうです。
日野さんは「オークションやユニークなグッズの販売で、より若い年代の同窓生にも楽しく参加してほしい。生徒たちを支える人の輪を、どんどん広げていけたら」と願っています。