超絶おしゃれなアート空間 博多駅近くにある完全個室カフェ
記事 INDEX
- 周囲を気にせずに
- 映えるスイーツも
- 新しい店も計画中
それぞれがアート空間のような完全個室のカフェ「black whitee(ブラック ホワイト)」が8月にオープンした。JR博多駅(福岡市博多区)から歩いて10分ほどのビル1階。「超絶オシャレな完全個室カフェ」「雰囲気抜群」――。個性的な店内の雰囲気とSNSで映えるスイーツが注目され、女性客を中心に人気上昇中だ。
周囲を気にせずに
カフェ巡りが大好きというオーナーの山田敏彰さん(46)は、はやっている店があると聞けば、福岡をはじめ熊本、東京、韓国・ソウルなど各地に足を運んできた。
そうした中で「カフェに行きたいけど、子どもが泣いたり騒いだりすると迷惑になるから……」と、躊躇(ちゅうちょ)する子育てママの声を聞くことが度々あった。
個室があれば、周囲を気にせず楽しめるはず――。完全個室のカフェを思い立ち、その一つ一つの部屋を非日常の空間に演出するアイデアが膨らんでいった。
山田さんの狙い通り、店の話題はSNSなどの力で爆発的に広がった。ベビーカーを押して訪れる母親をはじめ、来店客の9割が20~30代の女性だという。
インスタグラムには「めちゃめちゃかわちすぎる、女の子のお部屋って感じ」「どこを切り取っても写真映えする空間がたまらん」といった書き込みが。客は、個性あふれる全10室から、300~1000円のチャージ料を支払って好みの部屋を選ぶ。
特に「シークレット」と呼ばれる奥の2部屋は人気が高い。部屋一面が花で彩られ、おとぎ話のような世界で特別な時間を過ごせる。イタリアの高級ブランドの椅子を置いたこの部屋には、総額300万円以上をつぎ込んだそうだ。
映えるスイーツも
こだわりは内装だけではない。美しさにこだわったスイーツも評判だ。12月からは、何層にも重なる生クリームとイチゴがエスプレッソにのった「ショートケーキラテ」(750円)や、フランスの定番お菓子「ベニエ」(650円)などが登場した。
メニューはスタッフと知恵を絞り、ハロウィーン、イチゴ、バレンタインデーなど月ごとにテーマを決め、新作を生みだしていく。「スイーツで四季の巡りを楽しんでほしい」と山田さんは話す。
各部屋にはタブレット端末を備え、来店客はお気に入りの音楽や動画で自分たちの時間と空間を演出できる。端末に「店員さんステキ」「また来ます」といったメッセージを残してくれることもあり、山田さんは「報われます」と目を細める。
新しい店も計画中
個室は1時間制で、週末などには2時間待ちも珍しくなかったという。今は予約制を取り入れて行列も落ち着いてきたが、待ち時間の気分転換になればと、扉に“スタッフオンリー”と書いた部屋にこっそり案内することもあるそうだ。
実は、この部屋が秘密のフォトスポット。スタッフに促されて扉を開けた客は、突如現れた”花園”に「きゃー!、すごー!!」と驚きの声を上げるという。
建築業に従事し、設計士の顔も持つ山田さん。カフェは半年に1度、すべての部屋を改装する考えだ。お客さんの笑顔を想像し、「こちらも楽しみながらアレンジしたい」といたずらっぽく笑う。
売り上げは想定の2倍近くで、「期待以上の手応え」という。来年には、福岡市・天神や北九州市にも系列店を出す予定だ。福岡県糸島市の海沿いで、韓国スタイルのカフェも計画しているそうだ。
これまでとはまったく異なるスタイルの店を構想中とのこと。山田さんが次のカフェで、どんな世界観を表現するのか楽しみだ。