子どもの「いま」を残したい!親心をかなえる「成長記録」が人気

手形と足形の「フラワーアート」を手にする古賀さん

記事 INDEX

  • 手形足形でアート
  • 思い出を等身大で
  • タペストリーでも

 子どもは日々、大きくなる。我が子の「いま」をそのまま残しておきたい――。そんな親心をかなえる成長記録が人気だ。

手形足形でアート

 「ぺったんするよー」「お手々、大きいね」

 福岡県飯塚市で5月、手形や足形を基に動物や花などを表現する「手形足形アート」のイベントが開かれた。講師の古賀麻美さん(福岡県春日市)が、赤ちゃんの手や足に塗料を塗ってトートバッグや画用紙に押すと、参加した母親たちが色とりどりのペンでかわいらしいペンギンやライオンに仕立てた。

 手形足形を花で華やかに飾る「フラワーアート」も人気だ。押し花を貼る方法もあるが、古賀さんは「気軽に作れるように」と花柄のシールを使う方法を教えており、作成の注文(1500円から)も受けている。


子どもの手形や足形で作ったグッズ

 古賀さんは2人の男の子の母親で、息子たちの手形足形アートでバッグを自作すると周囲から好評だったため、4年前に講師の資格を取った。制作道具の販売や本の出版などを手掛ける「petapeta(ペタペタ)」(広島市)が認定する資格で、同社のホームページでは国内外の講師2100人を紹介している。

 古賀さんはバッグ(1500円から)、キーホルダー(同)などの作り方を教えており、手形を押す際に親子で手を重ねて「こんなに大きくなったんだね」と驚く姿も見られるという。「家族で一つの作品をつくる過程も楽しんでほしい」とほほえむ。


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思い出を等身大で

 「等身大」の写真も注目されている。

 飯塚市のフォトスタジオ「HugCome(はぐくむ)」では、赤ちゃんの等身大写真を収めたアルバムを制作している。全6ページ1冊2万円(データ付き、8月までのモニター価格)で、家族写真も入る。


製作した等身大アルバムを手にする秋元さん


 撮影する秋元祥世さんは元助産師で、当時は「ベビーマッサージ」の指導に取り組んできた。親子が寄り添う自然な写真を残すことが子どもや親の自己肯定感につながると感じ、フォトグラファーに転身。育児の相談にも乗っており、「等身大だと見返して成長を比較でき、子どもたちも楽しめる。家族の会話の中心にあればうれしい」と話す。


タペストリーでも

 福岡市東区の「スタジオメルクマール」は、子どもの等身大タペストリーを制作している。5月に展示会を開催し、1~5歳65人の作品を並べた。


等身大タペストリーが並んだ会場

 同スタジオを経営する老舗写真館「イナバ写真館」(福岡県福津市)の吉田弦矢社長は3歳男児の父親で、我が子の成長の早さに驚き、「今のかわいいサイズ感を残したい」と企画したという。2月から50組限定で募集したところ、県内外から151組の応募があった。2歳の次男が参加した福津市の看護師真方満喜子さんは「いい記念になりました。時々、並んで背を比べたい」と笑顔を見せた。

 タペストリーは1万4300円。今後は家族写真でも計画しており、吉田さんは「節目に撮影して、成長を楽しんでもらえたら」と力を込めた。

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