ものづくりを楽しもう!田川市が「デジタルラボ」開設

 誰もが気軽にものづくりやアートを楽しめる拠点として、福岡県田川市は2月11日、同市新町の市立図書館2階に「Fab&Artデジタルラボとしょも」をオープンした。無料で使えるデジタル工作機械5台を配備し、操作法などを初歩から教える地域おこし協力隊員1人が常駐。子どもたちの利用を念頭に、科学、技術、工学、芸術、数学の英単語の頭文字から名付けられた「STEAM(スティーム)教育」の中核施設に位置づける。

3Dプリンターなど設置


3Dプリンター(左手前)などを備えるラボ

 ラボは約30平方メートルで、立体を造形・出力する3Dプリンター3台と、複雑な形状に切断できるレーザーカッター2台が置かれる。レーザーカッターのうち、より精巧な創作ができる1台は2月下旬の導入となる。

 ラボを使えるのは水、金曜日の午前11時~午後6時半と、土、日曜日の午前10時~午後5時半。利用者は趣向を凝らし、オリジナルのアクセサリーや日用小物、模型などを作ることができる。工作機械の利用は予約が必要。

地域おこし協力隊員が常駐

 市は、ラボの運営を担当する地域おこし協力隊員として1月下旬、会社員から転身した美大卒の池田駿介さんを採用した。会社員時代はサプリメントや電化製品などの企画・開発・デザイン、パッケージのグラフィックデザインなどを手がけていたという。

 ラボでは土、日曜日を中心に創作などのワークショップ(参加無料)が開かれ、池田さんが講師を務める。「まずは市民にものづくりへの興味を持ってもらいたい。新しい工房を市民と一緒につくり上げていきたい」と話している。

ものづくり×芸術×愉快×図書も

 ラボは市がICT(情報通信技術)人材の育成を視野に、約2200万円をかけて整備。国の「デジタル田園都市国家構想推進交付金」などを活用した。

 名称は英語のfabrication(ものづくり)とart(芸術)から取り、fabulous(愉快な)の意味も含ませている。「としょも」はラボが図書館にあることから「図書も」にかけた。

 利用の予約はメールのほか、電話、ラボで受け付ける。問い合わせは市経営企画課(0947-85-7101)へ。


advertisement

この記事をシェアする