地域が一丸!大牟田・JR銀水駅の古いトイレを改修へ

 福岡県大牟田市草木のJR銀水駅のトイレが老朽化していることから、地域住民と周辺の高校が連携し、募金活動やクラウドファンディング(CF)で改修資金を集めるプロジェクトに乗り出す。トイレは男女兼用で昔ながらのくみ取り式のため、通学で駅を利用する生徒から改修を求める声が上がっていた。住民らは「少しでも快適な高校生活を過ごしてほしい」と願い、プロジェクトの成功を目指す。

1979年設置・男女兼用くみ取り式


改修が計画されているJR銀水駅横のトイレ

 同駅は1926年の開業。木造駅舎は当時のままで、映画のロケ地になったこともある。三池高校、大牟田中学・高校、誠修高校の最寄り駅で、1日の乗降者数(約1200人)の大半を生徒が占める。

 駅舎の隣にあるトイレ(約15平方メートル)は79年に設置された。男女兼用でくみ取り式のため、「洋式がいい」「清潔でない」などの声が聞かれ、利用しない生徒も多いという。

“最高”の駅へ 住民と3校が実行委

 そこで、銀水校区まちづくり協議会と3校が5月29日に実行委員会を設立。プロジェクト名は「最高の駅を再興したい」との思いを込め、「銀水SAIKO~」とした。男女別で、洋式の水洗トイレへの改修を検討している。1000万円を目標に今月下旬から寄付を募り、8月頃からCFも始める。

 実行委によると、JRから改修への許可を得ており、市も支援する意向を示しているという。高校の生徒会にも加わってもらい、7月中にCFの詳細を決める予定。

 同協議会の森本正人会長は、「他市の事例では目標額以上の費用がかかっているが、市に支援してもらいながらプロジェクトを実現させたい」と意気込む。

 改修の話を聞いた大牟田高の3年生(18)は「下校時に夜遅く駅を利用することがあるので、明るくて入りやすいトイレにしてほしい」と期待を寄せた。


advertisement

この記事をシェアする