店の一角で酒を楽しむ「角打ち」ができる北九州市の酒店数について、愛好家団体「北九州角打ち文化研究会」は、5年前に角打ち営業をしていた94店のうち、継続が確認できたのは7割にあたる65店だったとする追跡調査結果を明らかにした。研究会は、閉店した店では後継者不足が主な要因とみており、「減少スピードを抑える取り組みを進めたい」としている。
愛好家団体が確認
追跡調査は4~6月、コロナ禍による減少を見込んで実施。研究会メンバーらが店に足を運んだり、電話したりして角打ち営業を続けているかどうか調べた。
その結果、継続している酒店は65店と判明。残る29店は閉店していたり、連絡がつかなくなったりしていた。経営者の高齢化に伴い、後継者がいないことを理由に閉店したケースが目立ったという。各区別の継続店は小倉北区の23店が最も多く、戸畑区の10店、門司区の9店が続いた。
研究会は角打ち文化を残そうと、初心者も楽しめる月1回の店舗ツアーを実施し、9~11月には複数店を巡る「角打ちラリー」を計画している。研究会の調査担当者は「角打ちは人情的な雰囲気が色濃く残る北九州の文化。新たなファンを増やしていきたい」と話した。
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