妊産婦の健康維持へDXを活用! 飯塚市が実証実験へ

 福岡県飯塚市はデジタルトランスフォーメーション(DX)を活用し、妊産婦の健康維持や、子育て世代に対する社会の寛容性向上を図る実証実験に乗り出す。5年後にビジネス化につなげることを目標とする。

オンラインで体づくりサポート

 事業は「地域住民の包摂性向上と妊婦・子育て女性のWell-being最大化に向けた社会技術の開発」。子育て世代や女性の幸福度向上を目標に研究開発を進める内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム」(SIP)に、他の11自治体の事業とともに採択された。

 飯塚市は妊娠16週~産後2年ほどの女性を対象に、「健幸スマイルスタジオ」と銘打って出産・育児に必要な体づくりをサポートする。専門家がオンラインで指導し、外出しなくても参加できるようにする。妊産婦は疲労感や腰痛などを抱え、メンタルを悪化させるケースもあることから、その対策とする。

“ママ友”づくり交流会も

 このほか、保健師らによる悩み相談会や、“ママ友”づくりの交流会をオンラインで実施。肩こりや腰痛解消などの指導を対面で受けられる教室も開く。また、電車やバスでのベビーカー利用や、赤ちゃんの泣き声に寛容な社会づくりにも取り組み、子育てしやすい環境を醸成していきたい考えだ。


久世副市長(左から2人目)ら関係者が協定書を取り交わした締結式

 事業を進めるにあたり、市は8月30日、地元の健幸子育て応援隊やつくばウエルネスリサーチ、北九州スポーツクラブ連絡会と協定を締結。久世賢治副市長は関係者を前に「皆さんとともに妊産婦の健康づくりを支えていきたい。少子化対策の目玉事業の一つになると期待される」と述べた。

 事業や健幸スマイルスタジオの利用などに関する問い合わせは、市子育て支援課(0948-22-5500)へ。


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