北九州発「ど派手」ドレスがパリコレへ! 3月に披露

 北九州市の成人式で話題となる「ど派手」衣装を手がける貸衣装店「みやび小倉本店」(小倉北区)の池田雅さんがデザインした着物ドレスが、フランス・パリで行われるファッションショー「パリコレクション(パリコレ)」に登場する。ダウン症のモデル斉藤菜桜さん(19)(静岡県)が着用する。2人は2月16日、同店で完成品をお披露目し、池田さんは「ファッションの『ど本場』で、どう評価されるのかが楽しみ」と語った。

ダウン症モデルがランウェーへ


完成した着物ドレスを着てウォーキングする斉藤さん(右)と池田さん

 斉藤さんは9歳の時、母親の由美さんの勧めで日本ダウン症協会主催のファッションショーに参加したことを機にモデルに興味を持ち、5年前から本格的に活動。現在は月1回、ウォーキングなどのモデルレッスンに参加し、東京ガールズコレクションの関連イベントにも出演した。

 活動が認められ、1月初旬にパリコレ出演が決定。同じ頃、成人式の話題で池田さんが取り上げられたテレビ番組を由美さんが目にし、「パリコレに出るからには日本の文化を伝えたい。池田さんに着物ドレスを作ってほしい」と関係者を通じて依頼した。

みやび・池田さん 着物風デザイン

 同月中旬、池田さんは斉藤さんと会い、小柄でかわいい人柄にひかれて制作を快諾。ひな人形とフランス人形をイメージし、赤色を基調にした着物ドレスを作った。「地味だったら私に頼む意味はない」とキラキラの飾りをふんだんにちりばめ、金色の帯を着けるなどして「ど派手」さを表現した。

 この日、完成品を試着し、ウォーキングの練習をした斉藤さんは「ドレスがかわいい。パリコレでみんなを笑顔にできるように頑張る」と意気込んだ。3月2日(現地時間)にパリコレのランウェーを歩く予定で、池田さんは「パリコレで輝き、斉藤さんの魅力が120%出せる仕上がり」と満足げに語る。


パリコレへ意気込む斉藤さん


 池田さんは約20年間、きらびやかな衣装を作り続け、昨年は米ニューヨークで開かれたショーに自らがデザインした衣装を出展した。斉藤さんに同行する予定で、「ニューヨークで認められたことが自信になり、胸を張ってパリに行ける。和と洋がまざった衣装をパリの人たちに見てもらいたい」とほほ笑んだ。


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