福岡県大牟田市の済生会大牟田病院は、クラウドファンディング(CF)で集めた資金で新しい救急車を購入した。地域の病院間での転院搬送などで活用する。
同病院の救急車は導入から20年以上がたち、老朽化が目立っていた。CFは、救急車の買い替え資金を募るため、2023年3~4月に1300万円を目標に行い、425の個人・団体から計1732万9000円が寄せられた。
寄付を活用し、トヨタの高規格救急車「ハイメディック」を1705万円で購入。重症患者も搬送できるよう、走行中の振動を防ぐベッドや吸引器、AED(自動体外式除細動器)などを装備した。介護用の車両を改良し、看護師を乗せるナースカーも新たに導入した。
同病院によると、市内の救急車出動件数のうち1割が病院間の転院搬送。これまでは救急車の装備が古いため、市消防本部に搬送を依頼することが多かったという。
3月中旬に病院前で納車式があり、市や商工会議所などの関係者が神事やテープカットを行った。稲吉康治院長は「市内の救急車出動件数は増加傾向にあり、消防の負担軽減につながればと思う」とあいさつした。
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福岡県大牟田市の済生会大牟田病院(196床)は、老朽化した救急車を買い替えるため、1300万円を目標にクラウドファンディング(CF)で寄付を募っている。2020年7月の豪雨で被災した病棟の復旧や...