福岡県飯塚市を拠点に活動するプロボウラー・中島瑞葵(みずき)さん(19)が、2023年シーズンの獲得賞金、ポイント、アベレージでいずれも女子プロのトップに立ち、史上最年少で三冠を達成した。飯塚高2年でプロとなり、デビュー3シーズン目で偉業を達成。「ボウリング界を盛り上げる存在になりたい」と張り切っている。
17歳1か月でプロに
中島さんはボウリングが好きな両親の影響で3歳の頃からボールを手にし、中学生の時はプロの指導を受けるため、北九州市のボウリング場に通った。史上4番目に早い17歳1か月でプロテストに合格。21年のデビューから2連勝を飾るなど注目を浴びた。
しかし、翌22年シーズンは、優勝が1回のみ。各大会の獲得ポイントは5位だったが、勝てない日々が続き、「楽しくプレーすること以外、不振から脱却するすべはないと言い聞かせた」と振り返る。
「業界を盛り上げたい」
23年シーズンは5月に1勝、10月に3勝し、12月の全日本女子プロボウリング選手権大会では最年少優勝と大活躍。獲得賞金967万5000円、ポイント5021、アベレージ221.59は、約350人の女子プロボウラーのうちいずれもトップの成績で、日本プロボウリング協会(東京)から表彰された。
中島さんは3月下旬に市役所を訪れ、武井政一市長に報告。武井市長は「色んなプレッシャーがあったと思うが、素晴らしい結果だ」とたたえた。
中島さんは現在、北九州市のボウリング場で働きながらアマチュアの指導も行っている。ボウリングの魅力を「老若男女が楽しめるところ」と語り、「まずは通算8勝の優勝回数を区切りのいい10勝に伸ばし、業界をリードしていく存在にもなりたい」と目を輝かせた。