関東や九州などで医療系の大学や病院を展開する国際医療福祉大・高邦会グループは7月2日、福岡県内に「福岡国際音楽大学(仮称)」を設立する構想を発表した。2024年10月末に文部科学省に大学新設を申請し、認可されれば、県内唯一の音楽大学として2026年4月の開学を目指す。
福岡県太宰府市の福岡女子短大は、定員割れが続いている音楽科の募集を25年度で停止する。これに合わせて、同短大を運営する九州学園の経営再建に乗り出した同グループが、短大の施設を使って新たな音楽大学を設置する構想を進めることになった。
大川市の高木眼科医院の創立から110年以上の歴史を持つ同グループは、県内では、福岡国際医療福祉大や福岡山王病院などを経営している。
2日に記者会見を開いた高木邦格・国際医療福祉大理事長は「様々な方から福岡に音楽大学がないのは文化的な損失だという声をいただいている。設立は郷里への恩返し」と説明。幅広い音楽分野の人材を育成する方針を示した。また、これまでの大学経営で培った海外とのパイプを生かし、「アジア全体の(音楽教育の)底上げに資する大学にしたい」と述べた。