花を活用した美しいまちづくりの実現に向け、福岡県は、「緑の魔術師」と呼ばれる庭園デザイナー・石原和幸さん(67)をコーディネーターに任命した。県は石原さんの持つ経験、知識を県内の地域振興や観光促進につなげたい考えだ。
コーディネーター「花の良さ 伝える」
石原さんは長崎県生まれで、久留米市の久留米工業大を卒業。22歳で華道家元池坊に入門し、これまでに英国の庭園の祭典「チェルシー・フラワーショー」で12回の金賞を受賞した。
1月9日に県庁で開かれた任命式では、服部誠太郎知事が「花を育て大事にするサイクルを作り、魅力ある地域づくりを続ける。花の力で誰もが住みたいと思う美しい街をつくりたい」とあいさつし、任命状を手渡した。
任期は2026年3月までで、石原さんの講演会を開いて地域住民の花に対する関心度を高めたり、行政機関と協力して花を使った施策に取り組んだりする方針だ。式後、石原さんは「県内はまだ花の消費が少ない。花で町おこしをし、花の良さ、楽しみ方を県と一緒に伝えていきたい」と力を込めた。