「希望のまちプロジェクト」 来夏開所へ福祉施設の起工式
北九州市小倉北区の特定危険指定暴力団工藤会の旧本部事務所跡地で1月14日、NPO法人「抱樸(ほうぼく)」(北九州市八幡東区)が整備を計画する複合型福祉施設の起工式が開かれた。関係者約50人が出席し、工事期間中の安全を祈願した。
抱樸が「希望のまちプロジェクト」と銘打って取り組んでいる事業で、施設は3階建て。生活保護受給者向けの救護施設や住民らが集うホールなどを備える。建設事業費を約13億円と見込んで2024年5月に行った1度目の入札は不成立に終わったものの、個人・企業からの寄付や金融機関からの借り入れなどで約15億円を工面。同12月に実施した2回目の入札では、同市の建設業者が設計費などを除いて14億円余りで落札した。
2026年夏頃に開所予定
起工式で、抱樸の奥田知志理事長は「多くの人たちに支えられ、いよいよ始まる。(工事が)無事に終わることを祈念している」とあいさつ。その後、工事の安全を祈って奥田理事長や設計担当者、建設業者らでくわ入れを行い、賛美歌を歌うなどした。
今後、外囲いなどの準備を進め、2月に本格的に着工し、2026年3月の完成を目指す。施設は同年夏頃の開所を予定している。奥田理事長は報道陣の取材に「起工式を迎えられて感無量だった。プロジェクトは全国で注目されている。地域で困ったときに相談できるような施設にしたい」と語った。