伊能忠敬の地図が重要文化財に 北九州市で記念の企画展

 北九州市小倉北区の地図の博物館「ゼンリンミュージアム」で、同館所蔵の「伊能忠敬測量図(実測輿地図)」が国の重要文化財に指定されることを記念する企画展が開かれている。「知っていますか? 国が認めた地図製作者たち」と題し、重要文化財指定の資料を残した江戸時代の5人に焦点を当てた。

地図製作者たちの功績「思いをはせて」


江戸時代に製作された地図が並ぶ展示会場

 測量図は、伊能忠敬(1745~1818年)らが製作に携わり、1821年に完成。3枚(各縦約150~260センチ、横約160センチ)1組で日本地図となる。今年3月、文部科学相に重要文化財とするよう答申された。同館では複製を常設展示している。

 企画展では、伊能と関わりのあった石黒信由、間宮林蔵、近藤重蔵、久米通賢、長久保赤水がそれぞれ製作に携わった「蝦夷地絵図」「日本図草稿」などの複製20点を展示。それらの地図が河川改修や、樺太と大陸間の海峡の確認に役立ったことも紹介する。

 河野由美学芸員は「地図製作者たちの功績に思いをはせてほしい」と話している。

 12月26日まで。入館料1500円、保護者同伴の小学生以下は無料。月曜(祝日の場合は翌日)と10月7日、11月14日休館。問い合わせは同館(093-592-9082)へ。


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