コンテナホテルを災害時の避難所に 香春町が施設と協定 

 全国でコンテナホテルを運営する「デベロップ」(千葉県)と福岡県香春町は、自然災害の発生時の避難所などとして客室用コンテナを優先的に利用・提供する協定を結んだ。筑豊地区の自治体では初めて。


コンテナホテル前で握手する山岸上席執行役員(左)と鶴我町長

 同社によると、客室用コンテナは広さ約13平方メートル。コンテナの底に車輪が付いており、トレーラーで牽引(けんいん)して移動もできる。新型コロナ禍では、臨時の医療施設などとして関東地区で活用されたという。

 同社が11月7日、同町の国道201号沿いにコンテナホテル(43室)を開業したことから、協定締結が実現した。災害時、被災した住民がこのホテルを優先利用できるほか、必要に応じて別のコンテナを提供することも盛り込まれた。

 同ホテルで10月28日に行われた協定締結式では、コンテナの室内も披露。出席した関係者は、ユニットバスやベッドなど通常のホテルと変わらない室内を見て「とてもきれい」、「ゆったりできる」と驚いていた。

 同社の山岸栄作・上席執行役員は「プライバシーを確保できる避難所になる。住民の安心感につながれば」と話し、鶴我繁和町長は「平時の交流人口の増加にもつなげたい」と期待した。


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