「北九州×釜山」 日韓の漫画家がイラスト制作でコラボ

 北九州市ゆかりの漫画家6人と韓国の「釜山漫画家連帯」に所属する3人が、「北九州」と「釜山」をテーマにイラストを共同制作した。縦1.8メートル、横3.6メートルのモノクロ作品は、同市小倉北区の市漫画ミュージアムで展示されている。


完成した作品を前に記念撮影する日韓の漫画家ら

 同ミュージアムでは2012年の開館以来、次世代を担う若手の技術向上や日韓の漫画文化の振興を目的に、韓国の漫画家との交流や研修を続けている。

 共同制作は韓国側が提案し、10月16~27日の日程で実施。同市を訪れた釜山の3人が同ミュージアムの展示品を鑑賞したり、観光地で取材を行ったりした後、日本側の漫画家も参加して4日間で描き上げた。

釜山の橋や小倉城など描く

 作品では、参加者がそれぞれの画風で、若戸大橋や釜山の橋、小倉城などの名所やキャラクターを描いた。さらに、白抜きの要領で「北九州」と「釜山」を意味する文字が浮かび上がるデザインになっており、同ミュージアムの田中時彦館長は「細かく描き込まれ、迫力ある大作ができあがった」と評価した。

 10月27日に完成発表会が開かれ、参加者らが制作過程を振り返った。韓国側のナム・ジョンフンさん(53)は「言葉の違いを乗り越え、いい絵が完成した。お互いの作画に配慮しながら、交流で生まれる力を発揮した」と語り、日本側の大城日咲さん(21)は「機会があれば釜山に出向き、さらに交流を深めたい」と話した。

 展示は12月14日まで。入館料は一般480円、中高生240円、小学生120円。火曜休館。問い合わせは漫画ミュージアム(093-512-5077)へ。


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