嘉穂高校の矢野さんが優勝! 車いすテニスの国際大会で

2026.02.27

 車いすテニス選手で福岡県立嘉穂高3年の矢野蒼大(そうた)さん(18)(福岡県飯塚市)が、昨年9月にオーストラリアで開かれた国際大会で優勝した。世界で活躍できるパラアスリートを発掘する県の「フクオカ・パラスター・プロジェクト(F-STAR)」の1期生で、パラリンピックでのメダル獲得という夢に向かって前進している。

パラリンピックでメダルを


県庁を訪問し、国際大会での優勝を報告した矢野さん

 矢野さんは、かかとを地面につけるのが難しく、長時間歩くことができない「尖足(せんそく)」という症状がある。小学4年の頃、地元の飯塚市で盛んな車いすテニスに出会った。

福岡県プロジェクトの1期生

 もともと運動センスは高く、県が2022年度から選考を始めたF-STARの1期生に選出。嘉穂高入学後に本格的に競技を始め、24年4月には日本車いすテニス協会の強化指定選手(22歳以下)にも選ばれた。

 だが、同年9月から腎臓の病気で約2か月間の入院を余儀なくされた。病院のベッドの上で動けず、焦りも募ったが、動画を見て研究やイメージトレーニングを重ねた。退院後の昨年の春休みには、他の選手も参加する約2週間の強化合宿に参加。徹底的に車いすの操作技術(チェアワーク)を磨き、「入院前よりスピードが上がった」と手応えを感じたという。

 すぐに成果は出た。昨年7月、飯塚市で開催されたジュニアの国際大会で初めて頂点に立ち、全国大会でも優勝。9月には、オーストラリアで行われた国際テニス連盟主催の大会「NSW Wheelchair Open」で優勝した。母の智華さん(46)は「入院したとき『必要な試練』と言っていた。前向きに頑張って良かった」と喜びをかみしめる。

 昨年末に18歳になり、これからはシニアの大会での勝負になる。卒業後は練習環境も整う大学への進学を予定しているという。大会後には、憧れの元車いすテニス選手、国枝慎吾さんから直接指導を受ける機会もあったといい、矢野さんは「レベルも格段に上がるのでしっかり準備をして挑みたい。周りから応援される選手になりたい」とまっすぐに前を見据える。


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