駄菓子の世界に新規参入! 志免町にある「だがしやロリポップ」が広げる夢
記事 INDEX
- 人生楽しいことを
- 10円で広がる夢
- 思い出の場所に!
お小遣いを手にした小学生が駄菓子を選んだり、くじ引きに一喜一憂したり――。そんな懐かしい放課後の風景が福岡県志免町で見られます。「だがしやロリポップ」。昭和にタイムスリップしたような店の中に、子どもたちの笑顔があふれます。
人生楽しいことを
店は、昭和の文化やレトロなものが好きな梶原愛さんが、病を患ったのをきっかけに「楽しいことをして生きよう!」と考え、2019年3月にオープンしました。
ロリポップには、昔ながらのガムやあめ、菓子やおもちゃが当たるくじ引きなど100種類以上の商品がそろっています。いずれも10~100円で買え、購入したものを店の中で食べられるスペースもあります。
10円で広がる夢
特に人気なのは、ラムネ菓子が入った「サッカースクラッチ」(税込み10円)です。蓋をめくるとくじが入っていて、削ると現れる試合結果で日本が勝つと「当たり」。当たった金額の分、店で欲しいものを買えます。「10円で夢が広がるのが駄菓子のよいところ」と梶原さんは笑顔です。
「小学生マストアイテム」として売られているのは「すっぱいスプレー」(税込み65円)。顔をしかめたくなるほどの酸味が特徴で、イチゴやブドウなど4種類が並んでいます。
カップ麺「ペペロンチーノ」(税込み70円)と、スナック麺「ガリボリラーメン」(税込み30円)を組み合わせて買うのもブームとのこと。まず「ペペロンチーノ」に付属のパウダーを半分だけ使ってパスタを食します。カップにお湯を再び注ぎ、残したパウダーとスナック麺を入れれば、「替え玉」感覚でラーメンも楽しめます。
思い出の場所に!
小さい頃は駄菓子が大好きというわけでもなく、大人になって魅力に気づいたという梶原さん。「地域に貢献したいとか、子どもの居場所を守りたいとか、そういう大きな野望はありません」と言いますが、店の営業の合間を縫って、放課後等デイサービスに通う子どもたちの買い物体験や老人ホームへの出張販売なども行っています。
子ども会のクリスマスプレゼント、ラジオ体操の参加賞として店の商品が求められることも多くなったそうです。また、コロナ禍によって自宅で過ごす時間が長くなり、駄菓子を「大人買い」していく客も増えたといいます。
梶原さんは「子どもからお年寄りまでみんなを笑顔にする駄菓子をこれからも大切にしていきたい。子どもたちが将来、この場所を思い出して懐かしく感じてくれたらうれしい」と話します。