「もはや家族の一員です」 納屋の天井につるされた傘の上でツバメが今年も子育て中
福岡県糸島市の農業・大江正昭さん(78)宅にある納屋の天井に、30本近くのカラフルな傘が逆さにつるされ、その上の巣でツバメのつがいが子育てをしている。。
高祖山の麓にある大江さんの納屋では、大江さんが生まれる前から、ツバメが巣を作りにやって来てヒナを育てているという。
ヒナの落下を防ぐとともに、納屋の床にフンが落ちないよう、大江さんは傘を利用。現在は40組あまりが子育ての最中で、元気な鳴き声が山里に響いている。
人を警戒する野鳥が多い中、ツバメは人の近くで子を育て、カラスや蛇などの外敵を近づけないようにする習性を持つそうだ。「農作物の害虫を餌にするツバメだから大切にしろ」と言われて育ったという大江さん。「まさに共存共栄ですね」
ツバメは3月から8月頃までの間、2回ほどヒナを育てる。1回あたり4、5羽を育て、大江さん宅から南方へ飛び立つツバメは、毎年300羽ほどになるという。
「納屋で毎年子育てをしているので、もはや家族の一員ですね」と、大江さんはツバメの親子に優しいまなざしを送っている。