今にも襲ってきそうな迫力 田園地帯で異彩を放つリアルな「恐竜」が人気
田園地帯に現れた巨大恐竜――。福岡県飯塚市津原のガソリンスタンド「イワキン石油」の敷地にそびえる恐竜のオブジェが、のどかな風景の中で異彩を放っている。
ティラノサウルスをモデルにしたこの恐竜は、高さ約5メートルで、頭から尾までの長さが10メートルを超える。大きく開いた口からは鋭い歯がのぞき、ごつごつとした皮膚の質感もリアルだ。
所長の今城大輔さん(39)によると、元は福岡県久山町のパチンコ店の駐車場にあった。5年前、店舗の閉鎖に伴い、本社の解体業「イワキン工業」に恐竜の解体・撤去の依頼があったという。
「こんなに出来のいい恐竜を壊すのはもったいない」と、同社が経営する給油所へ移設することに。頭、尾などに分割してトレーラーなどで運び、組み直した。
設置した当初は、夜間に付近を通過する車のドライバーが、ヘッドライトに照らし出される恐竜の姿に驚くこともあったという。
今では「恐竜のいるスタンド」として地域にすっかりなじんだ。恐竜が好きな親子連れや、バイクのツーリングで訪れた人たちが、恐竜をバックに記念写真に納まる撮影スポットになっている。
恐竜ファンからこれまでに3、4件、「庭に置きたいので、ぜひ譲ってほしい」と依頼されたことも。今城さんは「給油しなくても見学自由です。撮影するときは敷地に駐車してもらって構いませんよ」と話している。