ふさぎがちな気持ちを温かに 那珂川市・現人神社の恋ぼんぼり
縁結びで知られる福岡県那珂川市の現人(あらひと)神社に、良縁の御利益を願う「恋ぼんぼり」が登場し、インスタ映えするスポットとして人気を集めている。
社殿を挟み、長さ約10メートルにわたる二つの回廊に、ピンク、ラベンダー、赤など計約900個のぼんぼりが取り付けられている。境内では、若い女性やカップルがスマートフォンで盛んに写真を撮る姿が見られる。
同神社では、ふさぎ込みがちなコロナ禍にあっても癒やしを感じてもらおうと、風鈴や風車で彩る回廊を境内に設置。SNSや口コミで「絵になる」と評判になった。夏が過ぎ、風鈴を外した後も「秋には何か飾らないのですか」との声が上がったことなどから、カラフルな「恋ぼんぼり」を2020年から取り付けるようになった。
元々「ぼんぼり」とは「ほんのりと世界を照らす」という意味で、やわらかくほのかなあかりによって心を温かく癒やす効果があるのだという。
秋の陽気に誘われ、娘と孫を連れて参拝に訪れた那珂川市の主婦・田代理恵子さん(56)は「とてもきれい。何度でも通りたくなりますね」と話していた。
同神社は当初、地元の人たちに目を向けてもらい、「近場のドライブスポットの一つになれば」と考えていた。最近は地元だけではなく、関西や関東からもスーツケースを携えて訪れる参拝者が増えたという。
ぼんぼりは12月4日まで飾られ、午後5~9時はライトアップも行っている。願い結び短冊(300円)に願い事を書いて、恋ぼんぼりにつり下げることもできる。