苦難を越えて50回 小倉昭和館のシネマカフェ、11月15日開催
第50回「昭和館シネマカフェ」への来場を呼びかける樋口さん
北九州市小倉北区の映画館・小倉昭和館の名物イベント「昭和館シネマカフェ」が11月15日、第50回の節目を迎える。10日で没後11年となった高倉健さん主演の映画2本を上映し、ゲストの作家・町田そのこさんがトークを行う。火災による同館焼失を乗り越えて続けてきた館主の樋口智巳さん(65)は「これまで参加してくださった皆さんに感謝している。語り合い、楽しい時間を過ごしてほしい」と話している。
高倉健さんの2作品を上映
カフェは2017年2月に始まった。元々、樋口さんは来館者に上映作の感想を聞かされることが多く、せっかくなら、みんなで語り合う機会を作ろうと考えた。劇場内で開催し、俳優や監督らをゲストに招き、コーヒーなどを飲みながら過ごす時間はファンに好評で、市出身の俳優リリー・フランキーさんを招いた際は、話が尽きずに5時間に及んだという。
第37回を終えた後、22年8月に隣接する旦過(たんが)市場一帯の火災で昭和館が焼失。再建するまでの間は中断を余儀なくされた。それでも、23年12月の再建後、24年9月に町田さんの小説が原作となった映画「52ヘルツのクジラたち」でカフェを再開。この縁を機に、以降は福岡県在住の町田さんが主にゲストとして呼ばれている。
町田さんはシネマカフェについて「毎回、新鮮な喜びを味わっている。これからも続いてもらわないと困る」とコメントした。
「劇場のプラスアルファを」
第50回は15日午後0時10分から「新幹線大爆破」と「鉄道員(ぽっぽや)」を上映後、町田さんが作品をテーマに思い出などを語る。予約受け付け中で、料金は町田さん特製缶バッジとコーヒーか紅茶付きで一般2500円など。
樋口さんは「映写や音響、座席もいい最高の環境で映画を鑑賞し、劇場のプラスアルファを楽しんでもらいたい」と呼びかけている。
問い合わせは、小倉昭和館(093-600-2923)へ。







