被災地の子どもに笑顔を! 大野城のNPO法人がサンタ活動
寄付されたプレゼント用のお菓子を車に積み込む肥後さん(右端)ら
福岡を拠点に災害ボランティア活動を続けるNPO法人「日本九援隊」(福岡県大野城市)は毎年、被災地の子どもらに文房具やお菓子などのクリスマスプレゼントを贈っている。10回目となる今年は、8月の大雨で被災した福岡県福津市のほか、11月に大分市佐賀関で発生した大規模火災の被災者にも届ける。
「日本九援隊」2016年から10回目
「子どもたちに笑顔を届けてください」
11月末、福岡市東区の菓子メーカー「二鶴堂」。日本九援隊理事長の肥後孝さんが、社員からプレゼント用の菓子500袋が入った箱を受け取った。プレゼントは企業などの寄付で賄われており、肥後さんらは大切そうに箱を車に積み込んだ。
同隊は2012年に発足。豪雨や地震など全国各地の被災地に、都市部で募ったボランティアとバスで訪れ、支援活動を行ってきた。クリスマスに合わせ、サンタクロースに扮(ふん)して被災者や子どもたちにプレゼントを届ける「ボラバスサンタ」は、16年の熊本地震をきっかけに始め、24年は能登半島地震の被災地にも届けた。
「被災地で活動する中で子どもたちの寂しそうな顔を見て、笑顔になれる瞬間を作りたいと思った」。肥後さんは、取り組み始めた理由をこう話す。
プレゼントを手にした子どもの喜ぶ姿のほか、「子どもの笑う様子を久しぶりに見た」といった保護者の声が活動を続ける原動力になっているという。
福津や岡垣、大分・佐賀関にも
10回目を迎える今年は、今夏の大雨で被害が出た福津市の小学校と岡垣町の児童養護施設の子どものほか、大規模火災に遭った大分市佐賀関の被災者らへも配布する。
同隊は現在、配布する約800人分のプレゼントを募っている。品目は、新品で未開封の菓子や玩具、文房具、雑貨類。肥後さんは「ものだけでなく、笑顔を届ける活動。ぜひ協力してほしい」と呼びかけている。
12月20日必着で送付先は日本九援隊本部(〒816-0932 大野城市瓦田2の4の26 肥後孝理事長宛て)。問い合わせは、肥後理事長(080-3901-6183)へ。配布は同21日で、プレゼントを配るサンタ役のボランティアも募っている。







