白髪っておしゃれ! 「グレーヘア」を楽しむ女性が増加中
この記事のオススメタイトル
記事 INDEX
- 福岡・天神でのフェス盛況
- 様々な対策で移行期を解決
- ポイントを抑えて若々しく
白髪を生かす「グレーヘア」に挑戦する女性が増えている。染めるのをやめて全体が白くなるまでの移行期の乗り切り方や、おしゃれの楽しみ方を福岡県内で探ってみた。
福岡・天神でのフェス盛況
10月中旬、福岡市・天神で開かれた「グレイヘア・フェス」で、8人の女性がランウェーをさっそうと歩いた。白髪に映える青やオレンジ色の衣装で装った50~60歳代のモデルに、盛んに拍手が送られた。
モデルの1人で久留米市のアクセサリー作家岡村和美さんは、以前は少しでも白髪が伸びると鏡を見て落ち込んだという。「染めることから解放され、服やアクセサリーで楽しめて、自信を取り戻せました」と笑顔を見せた。
フェスを主催した「日本グレイヘア協会」は2020年9月発足で、福岡などを拠点に活動。きっかけは、コロナ禍で人との接触が減った期間に白髪染めをやめた福岡市の会社員本岩美香さんが仲間を募ったことという。交流会開催、ホームページでの情報交換や美容院紹介などの活動に取り組み、11月14日現在の会員は約390人にのぼる。
協会の前身団体が20年、グレーヘアに関心のある30歳以上の女性110人に調査したところ、約2割が「老けて見える」など夫らの否定的な意見で断念していた。協会の広報担当で福岡のラジオ局でパーソナリティーを務める吉本早輝子さんは「『白髪は染めるもの』という固定観念にとらわれなければ、ハードルが下がるのでは」と分析する。
様々な対策で移行期を解決
ためらう理由の一つが、移行期を乗り切る難しさだ。
福岡市西区の美容院「ROSE HIP」では、明るい色を筋状にカラーリングして白髪を目立たなくする方法などを提案。オーナースタイリストの前田隆憲さんは「つややかさを意識して」と助言する。自宅ではドライヤーで根元を立ち上げてボリュームを出し、ヘアアイロンで表面を整える。バームやオイルなどつやが出るスタイリング剤を使うといいそうだ。
ウィッグを利用する方法も。宗像市のウィッグ専門店「ラ・プラース」では専門の美容師が毛色や白髪の割合などに応じたウィッグを選び、自然になじむようカットして販売。頭頂部用(2万円~)、全体用(4万円~)などがある。
髪全体がグレーになるまでの間、カラーシャンプーで白髪の境目を目立たなくする人もいる。糸島市の「ピュール」は1月、30~50歳代向けの白髪用カラーシャンプー「リシリアフレル」(3960円)を発売。トリートメント効果もあり、酒井楓さんは「補修しながらグレーヘアを目指しては」と勧める。
筑前町のハンドメイド雑貨屋「小さなひまわり」では、黒やマスタード色などのヘアバンドがグレーヘアの人に売れている。大きめの金のピアスなども人気。オーナーの重松七瀬さんは「グレーだからこそ映える色の小物やアクセサリーで華やかなおしゃれを楽しんでほしい」と話す。
ポイントを抑えて若々しく
「グレーヘアにすると老けて見えるのでは」と心配する人も多い。日本グレイヘア協会代表の朝倉真弓さんに、心がけるとよいポイントを教えてもらった。
▽猫背は疲れた印象に。意識して顎を引き、背筋を伸ばして堂々と立つ
▽白髪染めをやめても「自分は自分」。快適さや楽しむ気持ちを大切にする
▽好きなことや興味のあることに取り組む「若々しさ」を身につける
▽白髪の手入れやおしゃれは、豊かな気持ちになるための投資と捉える
気になる情報やテーマをメールでお寄せください。