道路沿いに生命の花 小倉の中心部でクマゼミが羽化する瞬間に遭遇
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午後9時。北九州市小倉北区の中心部。道路沿いのツツジの茂みで、セミが羽化する様子を写真に収めることができた。
土色の幼虫から、透き通った羽をまとう淡い緑色の成虫が約2時間かけて現れた。一輪のかれんな花が咲いたようだ。
市立いのちのたび博物館(北九州市八幡東区)によると、クマゼミのオス。卵は木の枝や樹皮に産み付けられ、かえった幼虫は土に潜って4年前後を過ごす。夏の夜、羽化して成虫になってから、わずか数週間のいのちを生きるという。
羽化を間近に見たことで、これまでうるさいと思っていたセミの音が、いのちの賛歌にさえ聞こえるようになったから不思議だ。