トリックアートで地域の歴史を再発見! 田川市が5か所に整備
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記事 INDEX
- 「アートの街」の一環で
- ARを駆使した動画も!
- 散策が楽しくなる街に
福岡県田川市は、目の錯覚を利用した「トリックアート」が楽しめるスポットを市内5か所に整備しました。作品にスマートフォンをかざすと、AR(拡張現実)技術による動画も楽しめます。市は公園や街路に美術作品を配置するなど、「アートの街」を前面に出した市街地整備を進めており、今回の事業もその一環で計画しました。
ARを駆使した動画も!
トリックアートを設けたのは①田川伊田駅の連絡通路②石炭記念公園(スマイルプラザ壁面)③丸山公園④中央公園⑤炭鉱住宅モニュメントです。作品は各スポットの景観や歴史を踏まえて描かれ、①は蒸気機関車、②は田川市の特産品パプリカ、③はかつて現地に来ていたサーカス――などを題材にしています。
AR動画は、各スポットに設置された案内板のQRコードをスマホで読み取り、専用アプリ(無料)をダウンロードすると見ることができます。壁の中から出てきた蒸気機関車が走り抜けていったり、パプリカが割れて田川市特産の「チロルチョコ」が飛び出したり、スポットごとに異なる動画が20秒間流れます。
総事業費は2000万円。観光庁の補助事業を活用して全額を国費で賄い、絵画制作などは大日本印刷(東京)のグループ会社が手がけました。
散策が楽しくなる街に
市は、北九州市のイラストレーター・黒田征太郎さん、飯塚市の現代アート作家・其田正治さんらの協力を得て、オブジェなどの作品を配置した「炭都ミュージアムロード」を田川伊田駅近くに整備するなどしてきました。
田川市内に点在するこうした「アートスポット」と、今回の「トリックアートスポット」によって街の回遊性を高める狙いもあります。
市石炭・歴史博物館が大半を所蔵する絵師・山本作兵衛の炭鉱記録画がユネスコの「世界の記憶」に登録されて今年で10年になるのを捉え、市は「アートの街」としてのPRや情報発信を強化したい考えです。市たがわ魅力向上推進室は「散策が楽しくなる街づくりを目指したい」としています。