九州大学の旧箱崎キャンパスがデジタルでよみがえる

立体的に再現された旧工学部本館のデジタルデータ(提供:九州大大学院)

 九州大は12月20日、移転に伴い解体される前の旧箱崎キャンパス(福岡市東区)の建物などについて、立体的かつ精巧に再現したデジタルデータをウェブサイト「箱崎デジタル・ツイン」に公開した。データを史料として保存し、企業などからの商用目的の相談にも応じる方針。

 手がけたのは、古代ローマ遺跡などの研究を専門とする同大大学院の堀賀貴(よしき)教授らの研究室。遺跡の分析用のレーザースキャン技術を生かして、2014年から4年以上をかけて旧工学部本館など主要施設の内観や外観をミリ単位の精度でスキャンし、コンピューター上で立体的に組み立てた。

 公開されているのは暫定版で、来年1月にはより解像度の高いデータに差し替える予定。企業などがデータを活用することで、利用者のアバター(分身)をキャンパス内に登場させたり、3Dゲームの舞台にしたりすることも可能だという。


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