街の歴史をひもとく企画展「くきのうみ~近代産業の中心地 若松・八幡・戸畑~」が、北九州市小倉北区のゼンリンミュージアムで開かれている。「港」や「鉄」に関連した地図、資料など計35点を展示し、北九州が近代産業を先導する存在に発展した歴史を紹介している。
「くきのうみ」は洞海湾の古い呼称。寒村だった地域は明治時代になると、石炭輸送のための鉄道や大型船舶を受け入れる港湾の整備が進み、官営八幡製鉄所の操業が始まった。会場では大正期の「製鉄所平面図」や昭和初期の「若松港平面図」「洞海湾沿岸都市新大地図」などが並び、当時の地域の様子を伝えている。
学芸員の城戸一貴さんは「地図の変化を通して急速に発展した様子を見ることができる」と話している。
12月28日まで、月曜(祝日の場合は翌日)休館。入館料1000円。保護者同伴の小学生以下は無料。問い合わせはゼンリンミュージアム(093ー592ー9082)へ。