アフガニスタンなどで人道支援に取り組み、2019年に凶弾に倒れた民間活動団体「ペシャワール会」の現地代表、中村哲医師(当時73歳)の功績を伝える写真パネル展「中村哲医師の仕事」が、福岡市西区の九州大伊都キャンパスの理系図書館で開かれている。9月27日には、中村さんの活動を追った記録映像の上映会も開かれる。
9月27日に記録映像の上映会
同大は20年以降、卒業生である中村さんの志を次代に継承しようと、中村さんの資料を集め、同大付属図書館のサイトに開設している「中村哲著述アーカイブ」で公開。同大中央図書館内で一部の資料を常設展示している。
パネル展では、現地スタッフが見守る中、ロープにつかまって率先して井戸に下りていく様子や、用水路建設の作業現場で患者に頼まれたレントゲン写真を太陽に透かして確認する姿など、35年にわたって現地に溶け込みながら活動を続けた中村さんの仕事ぶりを173点の写真パネルで伝えている。
このほか、中村さんが現地に技術を引き継ぐために作った書籍なども紹介している。パネル展を担当する柳田朱里さんは「中村先生が、試行錯誤しながらも時間と忍耐をかけて取り組んできた仕事ぶりに触れてほしい」と話している。
パネル展は30日まで。上映会や開館時間などは同大付属図書館のサイトで確認できる。問い合わせは理系図書館(092-802-2450)へ。
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