JR羽犬塚駅前を活性化へ! 筑後市で10月から社会実験

 福岡県筑後市と住民団体などでつくる「JR羽犬塚駅周辺地区エリアプラットフォーム」は10月4日、駅前の空き地などで初の「ほっと暮らせる駅前リビング社会実験」を始める。11月3日まで、休憩スペースを設けてキッチンカーで食事をしたり、月見やたき火をしたりして過ごしてもらい、市中心部の活性化と空き地などの活用策を探る。

空き地を休憩スペースに


10月に社会実験が始まるJR羽犬塚駅前

 市民の利便性向上に向け、2024年10月から実証運行していた同駅前周辺と市街地を循環するバスも、10月から本格運行となる。1~13日は社会実験に合わせて無料で利用でき、関係者は「交通の便も良くなる。市中心部での暮らしやすさと魅力を感じてほしい」と期待を込める。

 市は、駅周辺地区について、水害に対応した機能整備と中心市街地の再生・活性化、定住促進を目標に掲げ、行政、住民、学識者らが「まちづくりビジョン」を策定。2022年度に設立された同プラットフォームが具体策を協議してきた。今年4月、利便性と安全性、自然や歴史を生かした豊かな居住環境を感じられる「駅前リビング」を基本概念に決め、第1弾として今回の社会実験を行うことにした。

スプレーアートも設置

 期間中、駅前の空き地に人工芝やすのこを設け、ベンチやテーブルでくつろいだり、キッチンカーや出店で軽食やスイーツを楽しめたりできるようにする。夕方には、たき火の明かりを楽しめるスペースを用意。柳川市在住のアーティスト長野尊さんが、「羽犬塚」にちなんだ虹色の羽をスプレーアートで描き、自分と犬が羽を広げているような写真が撮れる撮影用パネルも設置する。


羽犬塚駅前に設置されるスプレーアートのイメージパネル

 10月4、12日は、駅前駐車場で市内の中学、高校、短大の生徒・学生らによるステージイベントやたき火体験がある。停車場公民館の離れでは茶会、線香花火体験、庭のライトアップ、子ども食堂、万華鏡作りや絵本の朗読会が開かれる。

 市によると、以前と比べて空洞化が進む駅周辺のにぎわい再生に向けて今後、ロータリーや駅前広場の再整備も予定している。市都市対策課は「みなさんに関心を持ってもらい、循環バスと連動し、居心地の良いまちづくりに取り組みたい」としている。問い合わせは同課(0942-48-1969)へ。


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