「#エモ電」フォトコン開催 心を揺さぶるエモい電柱を募集
背景に入道雲のシルエット、田んぼに映る夕焼けとともに――。どこにでもあって武骨に見える電柱も、周辺の風景と一緒に切り取ればエモーショナルな1枚が撮れるときがあります。九州電気保安協会が「『エモい電柱』フォトコンテスト」を開催し、インスタグラムへの投稿を呼びかけています。応募は「#エモ電」を付けて、8月31日までに。担当者は「あなたのイチオシを待っています」と話しています。
電気を身近に感じてほしい
九州電気保安協会は福岡市に本部を置く一般財団法人で、工場や商業施設、一般家庭の電気設備の点検や安全調査などを行っています。コンテストは、電気の知識を身につけ、生活を支える電気設備への関心を持ってもらおうと企画し、この夏で3回目の開催となります。
写真を撮ったら、協会のインスタをフォローし、①タイトル②撮影場所・施設名③ハッシュタグ「#エモ電」――の三つを記入して投稿すれば応募完了です。
審査対象は九州7県で撮影した写真のみ。鉄塔だけを写した作品はNGで、画像の極端な合成や加工、イラストやAI(人工知能)による写真生成も対象外になります。
8月末までの期間内であれば、国内に居住する誰でも何枚でもエントリーできます。古い思い出の写真も受け付けます。受賞作は9月下旬に特設サイトなどで発表する予定です。”電柱愛”あふれる写真を寄せた受賞者にはギフト券などの賞品が贈られます。
電柱好きが選ぶ感動の作品
2022年8月に行った初回のコンテストには1241点、同年12月の第2回は623点の応募がありました。
第1回の最優秀賞は電柱と自販機、飛行機雲をきれいにまとめたkenichiroyamaさんの「乾きを癒やす電柱」。長崎県雲仙市南串山町で撮影された作品で、「遊び心も感じる1枚。ロケーションやタイトルはもちろん、電柱と飛行機雲の重なりにストーリー性を感じる」と評価されました。
第2回はma.ko.to1221さんの「浮かぶ電線」。熊本県阿蘇市の大観峰(だいかんぼう)でみられる雲海とのコラボで、「俗世から離れているような幻想的な光景で、電柱が浮き立つさまが素敵」と1位に輝きました。
特別審査員は前回に続き、鹿児島市出身で福岡県在住の写真家・栗山喬さんと、ヱヴァンゲリヲン新劇場版で原画などを担当した宮崎県出身のアニメーター・田中達也さんが務めます。田中さんは電柱や電線を精密に描くことから、作画監督の意味で“電柱作監(さっかん)”の愛称でファンに親しまれています。
担当者は「延びる電線の影の形がおもしろかったり、電柱があるだけでどこか懐かしさを感じたり。みなさんの思いの詰まった写真を募集しています」と話します。