秋の夜長は博多旧市街で楽しもう 11月1~4日は「千年煌夜」

博多町家ふるさと館で行われているプロジェクションマッピング。龍が滝を登る

 福岡市博多区の神社仏閣が集まるエリア「博多旧市街」でライトアップイベントなどが企画されています。今年の干支(えと)にちなみ、龍をモチーフにした演出が楽しめます。過ごしやすくなってきた秋の夜長、古い町並みを散策してみませんか――。

ふるさと館で龍がお出迎え

 同区冷泉町の博多町家ふるさと館では、龍をイメージしたプロジェクションマッピングで、訪れた人を迎えます。


滝の映像が現れた空間を子どもたちが走り回っていた


 光の演出は敷地内の3か所で楽しめます。入り口付近では、長さ15メートルの通路と奥にある建物の白壁に滝が映し出され、地面から現れた龍が天に昇っていきます。


手をたたく音に反応して、障子に龍の姿が浮かび上がる


 敷地の奥へ進むと、青を基調としたライティングで厳かな雰囲気に包まれた坪庭が現れます。この庭では、建物の縁側に向かって手をたたくと、障子に龍のシルエットが浮かび上がる仕掛けもあります。


 プロジェクションマッピングは、11月1~4、8、9、15、16、22~24日の18~20時(1~4日は21時まで)に実施。観覧無料です。

日中はスタンプラリーも

 イベントは、中世日本で最大の港湾都市として栄えた「博多旧市街」をPRする「博多旧市街フェスティバル」の一環で行われています。これらの地域は、古くから残る寺社や商店が点在し、当時の活気を今に伝えています。


街なかにはフェスを盛り上げる装飾も(福岡市提供)


 フェスでは日中に楽しめる催しも用意しており、飲食店やモニュメントなどを巡るスタンプラリーも開催中です。50スポットのうち7か所を巡ると博多旧市街オリジナルの手ぬぐいなどがもらえます。ほかに、着付けやオリジナルの札作りなども体験できます。


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歴史の陰影が浮かび上がる

 11月1~4日の17時30分~21時は、呉服町や御供所町、冷泉町エリアで、「博多旧市街ライトアップウォーク2024『千年煌夜』」を開きます。チケットは高校生以上が2500円(前売り2300円)、中学生以下は無料(保護者の同伴が必要)です。

 夜間照明で幻想的に浮かび上がる寺社の建物や庭園を散策するイベントで、夜の静寂さや博多の歴史を感じながら”非日常”の時間を過ごせます。博多の秋の風物詩として2006年から続き、櫛田神社や承天寺、東長寺などを15会場を巡れます。


前回の東長寺のライトアップ(博多ライトアップウォーク実行委員会提供)


 1242年に創建された承天寺では、龍が舞い上がる動きを庭園全体で表現。806年から歴史を紡ぎ、弘法大師が開いた寺院で国内最古とされる東長寺では、龍の華やかさや力強さなどを映像で表現して本堂の扉に投影します。本堂そばの五重塔は朱色が美しく映えるように照らし、昇り龍に見立てた演出を施します。


暗闇に照らし出される「福岡大仏」(同)


 また、今回は東長寺の「福岡大仏」が2年ぶりにライトアップされます。福岡大仏は日本最大級の木造座像で、高さ約10メートル、重さ約30トンあります。ゆったりとした光の陰影が、繊細で美しい大仏の表情を引き立てます。


オリジナルグッズも充実


200冊限定のオリジナル御朱印帳(同)


 今回、千年煌夜をより楽しめる御朱印帳(3000円)を初めて作り、限定200冊で販売します。チケット購入者のみ買うことができ、東長寺、博多千年門、呉服町ビジネスセンタービルにある総合案内所で入手できます。


イラストや御朱印などをモチーフに各寺をイメージしたTシャツ(同)


 また、御朱印や寺をイメージしたロゴマークなどが入ったTシャツ、オリジナル缶バッジといったグッズも販売します。



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