関門トンネルの通行料徴収 国が20年の延長を決定

 九州と本州を結ぶ「関門トンネル」で今年9月までと定められていた通行料金の徴収期間について、政府は20年間の延長を決めた。

 関門海峡の海底を通る同トンネルは、1958年に開通。長さ3461メートルで、高速道路の関門橋とともに北九州市と山口県下関市を結ぶ。通行料金は普通車160円など。1日あたりの通行量は約2万5000台で、関門都市圏の生活道路としても利用されている。

 国土交通省によると、海底トンネルという特性上、排水などの維持管理や修繕に多額の費用が必要なことから、建設費の償還が終了した後も通行料金の徴収が認められてきた。

修繕費など確保へ 2045年まで

 2005年の道路公団民営化に伴う経過措置に関する政令では、料金徴収期間が今年9月30日までと定められていた。しかし、老朽化に対する修繕費などを確保する必要があるとして、政府は7月29日、政令を一部改正して徴収期間を45年9月30日まで延長することを閣議決定した。

 北九州市の武内和久市長は7月31日の定例記者会見で「本州と九州を結ぶ大動脈であり、重要なインフラ。地元市民や企業の皆様の安全安心な交通をしっかりと確保してほしい」と述べた。


advertisement

この記事をシェアする