女性の視点で楽しく農業 「オゴオリ☆農ガールズ」活動中!

そろいのTシャツを着た「オゴオリ☆農ガールズ」のメンバー

 農業に携わる女性だけでつくるグループが福岡県小郡市にある。名付けて「オゴオリ☆農ガールズ」。地元の農産物を使った商品開発やイベントへの出店などを通して、同市の農業振興やPRに一役買っている。

交流から商品開発へ

 メンバーは、同市で農業を営む白木嘉代さん(53)、横山千加子さん(48)、松永やすえさん(46)、白木優さん(39)、成冨良子さん(36)の5人。横山さんは養蜂業、他の4人は米や大豆、イチゴなどを栽培している。

 グループ結成は、白木嘉代さんと白木優さんが、2018年に大阪で開かれた女性農業者のコミュニティーリーダー育成塾に参加したのがきっかけ。農業に携わる女性同士の横のつながりやコミュニティーの必要性を痛感し、知人の横山さんら3人に呼びかけて19年夏に発足した。

 最初は交流の場としてスタートしたが、「女性も農業で活躍できることをPRしよう」と地元農産物を使った新商品の開発を計画。蜂蜜を採るために植えられたレンゲ草の根を使った肥料で米を栽培し、同市が「七夕の里」として知られていることにちなんで「恋華米(れんげまい)」と名付けた。


メンバーが開発した甘酒やらっきょうの蜂蜜漬けなどの商品

 らっきょうの蜂蜜漬けや甘酒も開発。蜂蜜漬けは、横山さんの蜂蜜と成冨さんが栽培するらっきょうを組み合わせることで生まれた。横山さんは「小郡で農業をしている女性同士が気軽に語り合える場があるのは心強い。農ガールズのお陰で、蜂蜜の新しい活用法を見つけることができた」と振り返る。

小郡を盛り上げたい

 19年秋以降、「オゴオリ☆農ガールズ」の商品として売り出した。胸元と背中に「オゴオリ☆農ガールズ」の文字が入ったそろいのTシャツも作り、市内の商業施設や福岡市のイベント会場などで販売。メンバーが元々製造、販売していた酢やみそなども出品している。小郡市のふるさと納税の返礼品にも採用された。


新商品のアイデアを出し合うメンバーたち

 メンバーらは仕事の合間を見つけては3か月に1回のペースで集まり、新商品の企画を練ったり、互いの悩みを相談し合ったりしている。

 白木嘉代さんは「女性同士で様々な知恵を出し合い、形にしていくのはやりがいがある。これからも楽しみながら新たなことにチャレンジし、小郡を盛り上げていきたい」と話している。


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