秋月で初の国際映画祭「フィルムフェスト・アキヅキ」

 城下町の風情が残る福岡県朝倉市の秋月地区で11月24~26日、国際映画祭「フィルムフェスト・アキヅキ」が初めて開催される。歴史ある建物で、国内外の様々な映像アーティストの作品を上映する予定。

 秋月藩成立400年を記念した朝倉市の事業の一環。同市の建築事務所「アキ・アーキテクツ」、古民家ギャラリー「gallery cobaco」、フリーペーパー「アサクラノート」の3者が中心となって企画した。

 アキ・アーキテクツの建築家、グリアーはなさん(29)は「地域に文化的な楽しみを得られる場をつくりたい」と語る。ニュージーランド育ちのグリアーさんは2021年、同地区に事務所を構えた。民泊などを通じて、まちづくりに取り組んでおり、映画祭開催が地域の活性化につながると期待する。


会場となる建物で打ち合わせをするグリアーさん(左)ら

 今年の夏に作品の公募をしたところ、約150作品の応募があり、今回は招待を含め約30作品を上映する。日本、ニュージーランド、米国、中国などから参加し、映画のジャンルは長編、短編、アニメーションなど多岐にわたる。

 上映は5か所で開催。メインの旧・秋月保育所は昭和中期の建設で、レトロな雰囲気が残り、24日にあるオープニングレセプションの会場にもなる。このほかも、秋月藩上級武士の館や130年前に建てられた蔵を改装した建物など、それぞれ長い歴史を持つ。各会場は徒歩圏内にあり、散策しながら町並みや自然、建造物などを楽しんでもらう。

 グリアーさんは「新しいアートに出会うきっかけになれば。秋月は『秋月街道』や城跡へと続く『杉の馬場』が有名だが、それ以外にも美しい場所があることを知ってほしい」と話し、来年以降の開催にも意欲を示す。

 3日間通しの入場料は、一般1000円、中高大学生500円、小学生以下無料。チケット購入方法や上映スケジュールは「フィルムフェスト・アキヅキ」のホームページへ。


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